私の住むブリスベンより車で約3時間、距離で220Kmほど内陸へ向かったところにStanthorpe(スタンソープ)という小さな街があります。
クイーンズランド州の内陸地とあって農業が盛んであり、特にリンゴで有名な街です。
そして、クイーンズランド州でもワイナリーが多数点在している街でもあるのです。
そんなスタンソープにグラニートベルト ブリュワリーがあるという情報を入手したので家族とのホリデーがてらに行ってみることにしました。
ブッシュファイアによる多大な被害。。。
まずブリュワリーを紹介する前に少しだけ2019年のスタンソープの状況を。
わたしが家族と共にグラニートベルト ブリュワリーを訪れたのは2019年9月の最後の週末。
8月くらいからほとんど雨が降らず水不足という状況に、9月半ばからのブッシュファイア(森林火災)で広範囲にわたって被害が拡大していました。
写真を見てもらえばわかりますが、道路沿いまで火が迫っており火災の影響で樹々は焼け変色し見るも無残な光景でした。
そのため、このような状況でホリデーに行っても家族が楽しめないのではないか、ブリュワリーの方々を含め現地の方々の復興の邪魔にはならないかということが脳裏をよぎりました。
ステイする1週間ほど前にブリュワリーのオーナーにどのような状況なのか確認をとります。
そうするとオーナーより「ブッシュファイアは収まったし、ワイナリーや観光地も通常営業しているので是非いらして下さい。折角の予約をキャンセルするのではなくスタンソープに来ていただくことが復興ですから!」と返事をいただきました。
こういった経緯もあり今回のホリデーではブリュワリーをはじめ、ワイナリー、農園、レストランなど現地のスモールビジネスを助ける意味でもガンガンお土産などを買ってきました。
GRANITE BELT BREWERY
ブリスベンより車を走らせること約3時間、Ipswich(イプスウィッチ)、Warwick(ワーウィック)を経由してスタンソープの小さな町に入ります。
Warwick(ワーウィック)を過ぎたあたりからNew England Hiway(ニューイングランドハイウェイ)沿いにはブッシュファイアの無残な爪痕が見えましたが、普段は緑豊かなところです。
ハイウェストを降りBroadwater State Forest方面へ車を走らせること5分、その麓にグラニートベルトブリュワリーの看板が見えてきます。
ホリデーで宿泊も予定していたのでまずは受付を済ませ、宿泊施設に荷物を下ろします。
実はこのブリュワリー、オーストラリアでも初めてのステイ型ブリュワリーで、ブリュワリー敷地内に20軒ほどのコテージが建てられています。
それぞれのコテージは距離をとって建てられており、お隣のコテージから騒音が聞こえるということは全くありません。
また、このコテージではペットも一緒に連れて行きステイすることが可能となっており、ペットフレンドリーな施設であることも伺えます。
このようにブリュワリー内に宿泊施設を備えることで、飲んだ後に車を運転して帰宅する心配などなく飲みたいだけビールを堪能することができるようになっているのも魅力の一つではないでしょうか。
ブリュワリーにはレストランも併設されており、宿泊客のみならず一般客でもランチ、ディナーを楽しむことができるようになっています。
週末のステイでは日曜日の朝食が併設のレストランでバイキングとなっており、種類も豊富で納得のうまさ、ステイ客としては嬉しいところです。
さらに広大な敷地内にはブドウ畑もありオーナーのお父様がワインを作ったりもするそうです。
ちなみにコテージの呼び名は「ラガー」などビールタイプになっていました(笑)
7種類のビールに1種類のアップルサイダー
常時タップより提供されるのは6種類のビールと1種類のアップルサイダー、これにもう1種類のビールを加えた全8種類があります。
そして、この中から4種類を選んで飲み比べすることができ、お値段は200mlx4種類が$20ドル、100mlx4種類が$15ドルでした。
全て試してみようかとも考えましたが、お土産にいくつか買って帰ることにしていたのでどうしてもここでしか飲めないビールと自分の好みで飲んでみることにします。
100mlではちょっと飲み足りないかなと思ったので、オーダーしたのは200mlx4種類が$20ドルのもの。
左から順にSTORM KING KOLSCH、INDIA PALE ALE(IPA)、PALE ALE、IRISH MERLOT。
STORM KING KOLSCH…ムギワラっぽいカラー、苦味が少なくアルコール度数も低いのでスッキリとした味わいでガンガン飲めそうなビール。
INDIA PALE ALE(IPA)…ライトブラウンカラー、フルーティな香りとホップの旨味がずっと続く。
PALE ALE…明るめのムギワラカラー、標準的な味わいのペールエール。
IRISH MERLOT…ダークコッパーカラー、他の3種類に比べるとかなりヘビー、苦味はそこまでない。
特にIRISH MERLOTはカウンターのタップにも表示はなく、スタビーに瓶詰めされていません。
壁にかけられたメニュー表と飲み比べリストに表記があり、カウンター奥のハンドタップからのみの提供となっていました。
ブリュワリー周辺には国立公園、ワイナリーなど見所がたくさん!
ニューサウスウェールズ州との境界も近いこのあたりにはNational Park(国立公園)がたくさんあります。
特にGirraween National Park(ギラウィーン国立公園)にはBalancing Rock(バランシングロック)と呼ばれる岩があり、たくさんの人がその岩を見るために国立公園の山頂を目指し登ります。
わたしも一目見ようと頑張って登りましたが、高所恐怖症のためこれ以上登ってはクラクラっときそうで危険を感じ、残り20mほどでしたが諦めました。。。
(写真はそのあとちょっとのところで恐る恐る撮ったもの、この岩がバランシングロックではありません)
また、誰が作ったのかわかりませんが私有地の丘に岩で造られたピラミッドがありました。
私有地のためワイヤーでフェンスが造られており、ピラミッドに登ることはもちろん私有地に立ち入ることすらできません。
それにしてもなんのために作ったのでしょうかね。
そして、スタンソープはクイーンズランド州のワイナリーが点在する場所としても有名。
わたしもいくつかのワイナリーを見て回り、お気に入りのワインを見つけて数本お土産として購入してきました。
ブリュワリーでステイしながらワイナリーを見て回る、ビールとワイン両方が好きな方であればもう行くっきゃないというくらい満足度の高い場所です!
この他にもチョコレートファクトリー、アップルジュースファクトリーなど見所はたくさん、2泊3日では全く足りないくらいです。
おわりに
ブリュワリーのオーナー夫妻がとても気さくでフレンドリー。
家族経営でブリュワリー自体はそこまで大きくありませんが、一見の価値はある素敵なブリュワリーです。
またブリュワリー周辺にも国立公園をはじめ見所がたくさんあり、時間をとってゆったりと回られることをお勧めします。